サックスをケースから出して、リードも湿らせました。何年も頭の中で鳴っていたあの音まで、あと一息です。いちばん役に立つアプリは、あなたの学び方に合うアプリです。音が外れたらその場で教えてくれるレッスンか、見てまねできるサックス奏者の動画か、一緒に吹けるバンドか。アンブシュアを誰かに見てほしいなら、先生に習う道もあります。
サックスで大切なこと
最初の音:音は、リード、マウスピース、唇が一緒に働いて生まれます。アプリは、音が鳴ったか、音程が合っていたかを教えてくれます。マウスピースのくわえ方は、鏡やビデオレッスンで目で確かめるものです。
正しい音程で吹くこと:サックスは、運指を押さえれば音の高さが決まる楽器ではありません。かむと、音は上がります。音の高さへのフィードバックと、コルクにさしたマウスピースの位置を合わせるための内蔵チューナーがあれば、手探りがぐっと減ります。
手元の運指:新しい音には、新しい運指がついてきます。アプリの中に運指表があるかを確かめましょう。
あなたのサックスと、バンド:アルト、テナー、ソプラノ、バリトンのうち、あなたのサックスにアプリが対応しているかを確かめて、伴奏があるかも見ておきましょう。後ろでバンドが鳴っていると、3つの音でも曲になり、リズム感も鍛えられます。
まずは早見表で
| こんなふうに学びたいなら | 候補になるアプリ |
|---|---|
| 吹きながらフィードバックを受けて、一歩ずつ進みたい | Odisei Play、Tomplay、tonestro |
| サックス講師の動画で学びたい | ArtistWorks、BetterSax、Sax School Online |
| バンドと一緒に吹きたい | iReal Pro、Odisei Play、Tomplay、tonestro |
| 先生に習いたい、仲間と吹きたい | オンラインレッスン、近くの教室、吹奏楽のサークル(下で紹介) |
| お金をかけずに始めたい | 無料プランと無料の楽譜(下で紹介) |
吹きながらフィードバックを受けて、一歩ずつ学ぶ
ここで紹介するアプリは、マイクでサックスの音をとらえ、どの音が合っていたかを見せてくれます。ひとりで練習するとき、私たちはこれがいちばん役に立つと考えています。tonestroは私たちのアプリなので最初に、ほかはアルファベット順に紹介します。
| アプリ | 入力方法 | 対応端末 |
|---|---|---|
| tonestro | マイク | iPhone、iPad、Android |
| Odisei Play | マイク、または電子管楽器からのケーブル | iPhone、iPad、Android、ノートパソコンのChrome |
| Tomplay | マイクまたはMIDI | iPhone、iPad、Android、Mac、PC |
tonestro
こんな方に:ひとりで練習していて、吹きながら音の高さとリズムへのフィードバックがほしい大人の方。

tonestroは、どの楽器も学べる音楽教室です。スマートフォンかiPadを譜面台に置いたら、あとは吹くだけです。正しく吹けた音符は緑に、外れた音符は赤に変わるので、どの小節をもう一度吹けばいいかがひと目でわかります。フィードバックするのは、音の高さとリズム。どちらも、自分ひとりではいちばん判断しにくいところです。
サックスのコースは、音楽講師が作っています。最初の10分で、本物の曲に合わせて、バンドと一緒に1〜2音を吹き、次のレッスンは、その最初の音を土台に進んでいきます。tonestroは、アルト、テナー、ソプラノ、バリトンの各サックスに対応しています。運指表はアプリの中にあり、マウスピースのちょうどいい位置を探すときは、内蔵のチューナーが助けてくれます。コースのほかにも、曲のライブラリには、音色、タンギング、スラーのための音階とウォームアップがそろっています。

ひとりで練習していて、フレーズごとに合っていたかを知りたいなら、私たちのおすすめはtonestroです。App Storeでは「今日のApp」と「エディターのおすすめ」に選ばれたことがあり、Google Playでのダウンロード数は100万回を超えています。家族にバイオリンやフルートを演奏する人がいるなら、ファミリープランひとつで、最大6人まで、すべての楽器を学べます。
知っておきたいこと:tonestroは音をもとにフィードバックするので、唇がマウスピースにどう当たっているかは、鏡で確かめましょう。
Odisei Play
こんな方に:初日から曲を吹きたい方。電子サックスで、音を出さずに練習したい方にも。
Odisei Playは、Travel Saxを作っているOdisei Musicのアプリで、サックスとクラリネットのために作られています。ポップス、ジャズ、ソウル、クラシックの曲に合わせて吹くと、どの音を当てられたかがすぐに表示されます。Wait Modeでは正しい音を吹くまで待ってくれて、曲のテンポも落とせます。短いレッスンとクエストは、最初の1音から始まります。Travel Sax 2などの電子管楽器をつなげば、ヘッドホンで、音を出さずに練習できます。
Tomplay
こんな方に:初心者向けのコースから、伴奏つきの大きな楽譜ライブラリへ進みたい方。
Tomplayでは、楽譜にプロの伴奏の録音がついています。コースのTomplay Learnでは、アルト、テナー、ソプラノのサックスをゼロから学べて、短いビデオレッスン、ガイドつきの練習、よく知られた曲のやさしいアレンジがそろっています。音を認識できる曲では、Wait Modeで正しい音を吹いたときだけ先に進みます。テンポを落としたり、フレーズをくり返したり、自分の演奏を録音したりもできます。Tomplay Learnはサブスクリプションに含まれていて、Tomplayはスマートフォン、タブレット、パソコンで使えます。
サックス講師の動画で学ぶ
経験豊富なサックス奏者を画面で見て、まねしながら学べるコースです。
ArtistWorks:Eric Marienthalのジャズサックス
こんな方に:ジャズを学びたくて、自分の演奏を先生に送ってみたい方。
ArtistWorksでは、ジャズサックス奏者のEric Marienthalが、音色や技術から音階、アドリブまで、初心者から上級者向けの220本以上のビデオレッスンを、伴奏音源つきで公開しています。プランによっては、自分の演奏動画を送って、本人から動画で個別の返事をもらえます。ほかの生徒への返事は、どの会員も見られます。
BetterSax
こんな方に:ひとりの先生のメソッドで、音色、リズム、アドリブに取り組みたい大人の方。
BetterSaxは、サックス奏者で講師のJay Metcalfが運営しています。メソッドは、初心者から久しぶりに再開する人まで、大人のサックス奏者のために作られていて、音色、技術、リズム、アドリブを扱う短いビデオレッスンが何百本もあり、Eric Alexanderなどのゲストによるコースもあります。最初にいくつかの質問に答えると、どこから始めればいいかがわかります。
Sax School Online
こんな方に:いろいろなジャンルの大きなライブラリで学び、講師に質問もしたい方。
Sax School Onlineは、ツアーで活躍するサックス奏者Nigel McGillが立ち上げました。初級から中級の人向けに2,000以上のステップごとのレッスンがあり、最初の音、アドリブ、ブルースからポップスまでの好きな曲へと、道筋が分かれています。レッスンは画面を分割した動画で、ワークシートと伴奏音源がつき、講師が質問に答えてくれます。iPhone、iPad、Android用のアプリもあります。
バンドと一緒に吹く
tonestro、Odisei Play、Tomplayには、どれも伴奏がついています。iReal Proは、少しタイプの違う道具です。
iReal Pro
こんな方に:ジャズ、ブルース、ポップスの曲を、リズムセクションと一緒に吹きたい方。
iReal Proがくれるのは、コースではなくバンドです。ほかのユーザーが共有している何千もの無料のコード譜から曲を選び、スウィング、ボサノバ、ファンクといったスタイルを決めると、バンドが演奏してくれます。そのあいだに、メロディや、はじめてのアドリブを練習できます。テンポを変えたり、一部をくり返したり、変ホ調や変ロ調の楽器に合わせて移調したりもできます。iPhone、iPad、Mac、Androidで使える買い切りのアプリで、追加のスタイルはアプリ内課金で増やせます。
先生に習う、仲間と吹く
人に見てもらったほうが早いこともあります。たとえば、どのリードが自分に合うのか、なぜ同じ音でいつもリードミスが出るのか。日本では、こんな道があります。
オンラインで習う:島村楽器のオンラインレッスンでは、全国にある島村楽器の音楽教室の講師から、Zoomでレッスンを受けられます。サックスのコースもあり、講師を選んで体験レッスンから始められます。ArtistWorksでは動画で個別の返事がもらえて、Sax School Onlineでは講師のサポートを受けられます。
近くの教室で習う:ヤマハのサックスコースはアルトサックスが基本で、テナーサックスでもレッスンできます。音の出し方や運指、音符の読み方から始まり、初歩のアドリブも初級の段階から経験できると説明しています。無料体験や見学もできます。島村楽器のサックスコースには、楽器の構え方や呼吸法から学ぶ初めての方向けの初級コースと、15歳以上の方がゆったり楽しめる予約制の個人レッスンがあります。
仲間と吹く:島村楽器が運営する音楽サークルのポータルサイトオトナカマでは、「吹奏楽・管楽器アンサンブル」のサークルを都道府県ごとに探せます。初めての方を歓迎するサークルもあります。
無料で始めるには
- 無料プランと無料レッスン:Odisei Playには、期限のない無料プランがあります。BetterSaxは、登録すると無料のPDF、伴奏音源、レッスン動画をメールで送ってくれます。
- 無料の楽譜:IMSLPでは、クローゼの教本のような昔のサックスの教本を含め、パブリックドメインの楽譜のPDFを無料でダウンロードできます。著作権の保護期間は国によって違うので、ダウンロードする前に、日本で使ってよい楽譜かを確かめてください。MuseScoreのアプリにも、コミュニティの無料の楽譜があります。
- tonestroのサイトで:アルト、テナー、ソプラノ、バリトン用のサックスの楽譜の無料プレビューと、アルトサックスとテナーサックスの無料の運指表があります。
- 無料トライアル:tonestroは、年額プランなら7日間無料で試せます。Tomplay(年額プラン)とSax School Onlineは14日間、BetterSaxは7日間の無料トライアルがあり、ArtistWorksにも無料トライアルがあります。選ぶプランのトライアルに何が含まれるかを確かめてください。
このガイドの作り方
tonestroは私たちのアプリです。だからこそ、どう比べたかをお伝えします。2026年11月に、各社がストアのページとウェブサイトで、吹いている最中のフィードバック、教え方、対応端末、無料で始める方法について書いていることを読みました。日本の音楽教室、オンラインレッスン、サークルの情報も、2026年11月に各サイトで確かめています。グループの中では、私たちのアプリなのでtonestroを最初に、ほかをアルファベット順に並べていて、順位はつけていません。アプリの内容はすぐに変わるので、申し込む前に各社のページで確かめてください。
最初の音を出す前に
大人になってからでも、アプリでサックスを学べますか?
はい、学べます。良いアプリは、進む道筋と、音の高さとリズムへのフィードバックを、あなたとご近所の都合のいい時間にくれます。どうしてもうまくいかない音があるときは、ときどきレッスンを受けると助けになります。大人から始めるサックスについては、大人のサックス初心者ガイドで詳しく紹介しています。
アルトとテナー、どちらから始めればいいですか?
多くの大人はアルトから始めます。軽くて、必要な息も少し少なめだからです。テナーの深い音色に惹かれるなら、テナーから始めましょう。基本の運指は同じです。tonestroはどちらにも対応していて、TomplayとOdisei Playも同じです。最初の1週間の進め方は、サックス初心者の最初の1週間で紹介しています。
アンブシュアが正しいか、アプリでわかりますか?
わかるのは結果のほうです。音程とタイミングが合っているかを、tonestroは吹いている最中に見せてくれます。アンブシュアそのものは、鏡で確かめましょう。リードミスがなかなか減らないときは、サックスは初心者には難しいですか?でよくある原因を紹介しています。
サックスを静かに練習できますか?
アコースティックのサックスは音が大きく、それも魅力のひとつです。tonestroは、マイクを通して、あなたのサックスの本物の音で動きます。ヘッドホンで音を出さずに練習するには、Travel Sax 2のような電子管楽器が必要で、Odisei Playはそれにつなげられます。自宅で音を出しにくいときは、島村楽器のレンタルスタジオのような練習スタジオで、ひとりで練習することもできます。
はじめての1曲は、どのくらいで吹けますか?
tonestroなら最初の10分で、本物の曲に合わせて、バンドと一緒に1〜2音を吹きます。1曲をひとりで、本来のテンポで吹くにはもう少し時間がかかりますが、ほぼ毎日練習する大人の多くは、数週間でやさしいメロディを吹けるようになります。現実的な目安は、サックスの上達期間は、どのくらいですか?で紹介しています。
次の一歩
自分にいちばん近い学び方を選びましょう。リードを湿らせて、スマートフォンを譜面台に置いたら、プランを決める前に、1つか2つのアプリで最初のレッスンを試してみてください。一歩ずつ進んで、どの音が合っていたかをすぐに見たいなら、tonestroで、今日、最初のレッスンを吹いてみましょう。